建艦日報

艦船模型ブログのはずが徐々に方向性が不明なことに・・・、 混沌なるカオスへようこそ。

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久保技師が司令部偵察機を作るようです 第三話




               /.:.:.         \
                  /:,:.:.:  /   ヽ    \
              /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー
                /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ     九七司偵の後継機として登場した百式司偵。
            /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }
             N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j     スピードと上昇力に優れ、視界が良く、
              ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      軽快で操縦しやすいと現場でも好評、
                    `ヘ:ゝ    .'    小/   
                      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/         誰が名付けたか、愛称は「新司偵」
               _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_        
             /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ
              /  | l:l   l     l   l::l l
               l  ヽハ    l    l  //  |      
            ハ  ヾヽ  l   l  // l l        しかし現時点で、日本機中最速とはいえ、
               | ヘ  l ヾ\ ヽm/ ,/ V :|        諸外国の高速戦闘機と比べた場合、優速とはいえない、
             ノ  \|  `ト,\V/|   │ 、|        
            {/ ̄>‐ァ、  j__≧i≦ !,ィ彡三>ヽ     
           j  /{ `ヘ三三三ミ=彡<_/  }       まずは600km/hの壁を乗り越えるという課題が
           {   >ー‐'"ト-- (^ー'⌒ 〉 __ノ       残されている。
           `ー‐イ      | { { {T'┬='ーく |
                | |    ∨  〉〉〈( j    }|
                K_/x'⌒{\'-' ‐}>└r‐xヘ}|



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

                     「第三話 自分の限界抜き去って行くのさ」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――





            _,.ィ ヽ,.-〒..、  ヽ
          〈__/::::::_二二_::::::::ヽ  ヽ
           __Yこ-、 >=ヽ:::Y-'′
         //イ ヒj` ´ ヒj` レイ
        / / /!  r, _ ,)   !ら!     無理無理、空冷で600km/h以上なんて
       / /// `i  ,_ニ__   !イノ     出来るわけがないってw
      /  //  ヽ  = `  /´
     /  / /    ト、   _/|
   ノヽ__ノ_/     r‐‐┬――く
  /  ヽヽ>r==ュ上__|___|  _
       ヽ      「○    `´―=ニ-、_
        /     /            ` -=
          海軍航空技術廠
      

             _
           /O \
           | °  |
           \_/
     ____     \
   /      \   / ̄ ̄ ̄ ̄\           なにおう、
  /  _ノ  ヽ、_ \/         \    ,∩__   
/ o゚((●)) ((●))゚/    ヽ、  ノ  ヽ   fつuu   やってみもしないで
|     (__人__)   |    ●   ●  |   |   |    何がわかる!!
\    ` ⌒´   ヽ  ⊂| | 、_,、_,| |⊃ /__|   |   
 /  ̄\   / ̄ ̄ ̄ヽ    l;;;;;;l  /     丿   
 |  ヽ、 \/  /(⌒).      `ー'  ξ) ̄ ̄ ̄
     \ ./  / /           |


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


        _ - ───----- ,フ
      / r: : : : : : : : : : : : : . \    引き続き性能向上に努めるという条件で
     ,.-′´`: : : : : : : : 、: :ヽ  . :ヽ   制式採用となった新司偵だったが、
     /: :/: : : : : :./:   . .ヽ. :ヽ: : ヽ:ヽ  
   /: : .l. . . . ..!./: :.l!: :l、: : l、: :ト:ヽ: ト. |  実は審査終了前から、目標値の600km/hを目指して
    j:l: : :|: l: : |:l/: :/ !: ハ: .ハ孑、ト. :!ヽ  既に改良点の研究は進められていた。
  /:_!: : :t: l: : !l: :./-∀‐ レ  ,ィホT、!|   
  .'´ .! l: : ヘ!: :l:ト/,夂〒`ヽr-{ ヒツlノ:ト   
.     〉!ハ: {ヽ: T-弌ニツ ノ 、 ーj´:/
    '´ ヽ!=ヘ ヘ   ` ´´  - .イ /    
         ヽ:`T - .. _ / レ     
         j \‐ - 、_!、__
         /      ヽ.jヽ     , 、
           l    _r ニ=、、 ヘ.',  __/  `ヽ、
           |  , 〃/ ̄`ヾミ.トr´r '       >- ' ¨ ´ `>、
.           ト, // /:::::::::::::::::ヽ::::Y     /      / /
        ∨/./::::::::::::::::::::::::l:::::l    /      / /
         ト、/!::::::::::::::::::::::::::l:::::ト、、/   _/、  ソ
            !::::::l::::::::::::::::::::::::::l:::::|  Y--ヘ´/::::::::}- ′

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


この当時、思った通りの性能が出ない場合、その原因がどこにあるのかを
はっきりと掴む適切な方法は何もなかった。

          __
  __    /  ../)         .__
/  ../)   三三)/)        /  ../)
三三)/).    ∧_∧   ∧_∧   三三)/)
三三)/    ( ^ω^ )  ( ^ω^ )   三三)/
  ∧_∧  と  φ)  .( つφノ ∧_∧      どうしてこうなった !?
  ( ^ω^ )/⌒/⌒/ ̄/⌒/⌒/ ̄( ^ω^ )
  / ∧_∧口  ∧_∧ ⌒   □と_ ヽ
  (/( ^ω^ )η口( ^ω^ )/⌒/  /_ノ
 ∥ ̄(l    ノ  ̄ (   ノ ̄ ̄ ̄||


推測によってあれこれいじってみる他はなく、

機体、エンジン、プロペラなど、各部門の担当者が
躍起となって原因究明と改良に取り組んだ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

―――――――――――――――――――――

―――――――――――――


機体設計の問題点も特に見つからないまま、時間だけが流れた


そして昭和16年3月・・・



           _   -──--   .,_
      _, 、    |-┐   *    ┌- ,_!
    r'「| i !    .|  |        !    i
    l l l l !  _,.斗ニ -_=T/<> 、!_   !
    l l/<`Y- ¬' / \∨//` </ト<      久保さん、お待たせ、
    ',  ' イ   {. 廴_・i } / ・  」 八/マ     出来たよ、ついに出来た!
    ヽ  \ _ノ\ _ ∠ヽ ̄ ̄ ノ ノ′}
     \  >ー--   __ 二 -‐¬  /
        .ヽ└┬--  ____  --┤「
          i\ !   ヽ:::::::_;:=-─-=、::| ,!
        \ |    ヽ:廴: : : : : : : :/人 _,ィ
          ソ  _/:::::::ヽ_-‐ニ イ_ 〉7ァ
   
              西沢弘


      _____     ━┓
    / ―   \    ┏┛
  /ノ  ( ●)   \  ・
. | ( ●)   ⌒)   |       出来たって、何だお
. |   (__ノ ̄    /
. |             /
  \_    ⊂ヽ∩\
    /´     (,_ \.\
.    |  /     \_ノ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


          Y゙ _  rfテュ   .|`丶、`丶、
.          |´ .| ゞ=彳  .|    `丶、Y
.          |  |       |       |
.        」=''"¨ ̄   ̄`¨''‐=、     |     何って、新しい発動機に決まってるじゃん
    ,.-=ニ.,_____     >x、,,ノ
    ゙ー=《{ '⌒ヾ 〃⌒ ̄¨彡ミニ三}     ハ26の改良発展型だけどね
         |/.}Y⌒。|¨|  。⌒Y`i─‐》シ¨Y  
.         {.,′ ̄./     ̄  ノ  リ゙く}|
       ヾ---イ,, ,,!ゝ-- '゙  ヾ  ノノ
          ,              |r''゙
.          ∨  _        /トx、
         ゙弋ッ冖^    /  ,ハ \,_
     _   -‐ヘ    ,. ´  /  }  ヽ`¨¬- ..,,_
.    〃´   / /`フハ´  _,.'゙   /    |         ̄ > 、
    j!|     /  }ヾヽ {ヽ    ,/    |         /



       ___
     / ⌒  ⌒\
    / (○)  (○) \   
  /   ///(__人__)/// \      本当かお!
  |   u.   `Y⌒y'´    |
   \      ゛ー ′   ,/
    /      ー‐    ィ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

      -─      ─-  、
   /           : .|
  i    ☆      ┌- : .」       見てよこれ
   ',  , --  _  |  : .|
   }//ヾ>- _ 二ス-=7\      ハ26-Iの離昇出力は900馬力だったけど、
  // _ヘトY// ,ヽY_マ/ヾハ     それを1080馬力にパワーアップ!
  ̄ { /_・>,! 'ー─ / j" };リ     
   ヽ _ ∠ヽー-- "   ノ/     
    ノ      _  -‐ヘ j;/     さらに過給器を二段二速に改めて
   ┬‐   ̄  _ -‐┘イ       与圧高度を上げたんだ
   └‐=ニ二 _   /〉-、
       /⌒ヽ∧-∧/  Y
       } / ̄ ̄ _フヘ、〈
       ゙'ヘ_,. <   _/ー'

ハ102
yh009.jpg

  _ _   ___
 / ) ) )/ \  /\
 {   ⊂)(●)  (●) \      すげぇんだお!
 |   / ///(__人__)/// \
 !   !    `Y⌒y'´    |
 |   l      ゙ー ′  ,/
 |   ヽ   ー‐    ィ
 |          /  |

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


早速エンジンを換装してテストが行われた



           , - 、 l   , - 、        
   ,,,,,___   ,-、_γ^ヽ_,-、  ___,,,,, 
   `゙゙''―------し__/し ´/_し------―''゙゙´ 
          ♭「l/ /   ♭ 
           ̄`b´ ̄

果たして、結果はどうであったか。


 |___
 |   \
 |  ,ノ  \
 | ( ●)u \
 |人__)    |   ドキドキ
 |⌒´    /
(⌒ー─' )
 |
 | ̄ ̄\
 |     \
 | u     ヽ
 |ヽ    ノ  |   ドキドキ
 |●   ● |
 | 、_,、_, ⊂⊃/
 |      /
 |三三三三|
(⌒ー──' )

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




           , - 、 l   , - 、        
   ,,,,,___   ,-、_γ^ヽ_,-、  ___,,,,, 
   `゙゙''―------し__/し ´/_し------―''゙゙´ 
          ♭「l/ /   ♭ 
           ̄`b´ ̄


  高度5800メートルで604km/hを記録


       ┏┓  ┏━━┓                            ┏┓┏┓┏┓┏┓
     ┏┛┗┓┃┏┓┃                            ┃┃┃┃┃┃┃┃
     ┗┓┏┛┃┗┛┃┏━━━━━━━━━━━━┓┃┃┃┃┃┃┃┃
     ┏┛┗┓┃┏┓┃┃    キタ━━(゚∀゚)━━ !!!!  ┃┃┃┃┃┃┃┃┃
     ┗┓┏┛┗┛┃┃┗━━━━━━━━━━━━┛┗┛┗┛┗┛┗┛
       ┃┃      ┃┃                      ┏┓┏┓┏┓┏┓
       ┗┛      ┗┛                      ┗┛┗┛┗┛┗┛
                _
              /O \
                |. °  |
              \_,/
                |                                 n
     ,r'ニニニ゙ヽ、/ ̄ ̄ ̄ ̄ \                                l^l.| | /)
    ("´ ̄ ̄ヾ))           \                              | U レ'//)
    |   rー< ノと)             ヽ             ___      ノ    /
    |   `フ"ノ              |           / ⌒  ⌒\  rニ     |
    ヽ、  ' (    ⌒    ⌒     |          / (⌒)  (⌒) \  ヽ   /
        ヽ  ヽ ⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃    /       . /   ///(__人__)/// \ / `  /
        \ \   ヽ_)      /         |       `Y⌒y'´     |   /
         \ ヽ三三三三三/⌒ヽ        \.       ゙ー ′  ,/  /
           \         ヒ‐┐ i        /⌒ヽ   ー‐   ィ  /
            ム         く  ハ l      .  / rー'ゝ        /
            |         ヽ〆 |       /,ノヾ ,>         イ
                              . | ヽ〆          |


空冷で600km/hを超えるのは不可能という常識を、彼らはついに覆した。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


この時、                                    _
久保技師と安藤技師は大はしゃぎで                /O \ \
交互に新司偵の後席に乗って飛行し                 |. °  |   | 
感激を分かち合ったという                        \_,/_/
                                         /   \
                                     / ̄ ̄ ̄ ̄ \  / ̄ ̄ ̄ ̄ \
                                   /        ―二三           \
                               /   \    ―二三              ヽ
      ____                    /   ●    ―二三     ノ    `ヽ |
    /―  ―\                 | 、_,、_, ⊂⊃ ―二三     ●    ● |
   /  ⌒   ⌒ \                 ヽ {_ノ      ―二三   ⊂⊃ 、_,、_, ⊂/
 /    _ノ 、_! ヽ  \                \       ―二三           /
 |      トェェェイ     |               (`ヽ l三三三三三三三l三三三三三三三l /
 \     ヽニソ    /               ヽ、/     ___ ヽ __     ヽ 



               /.:.:.         \
                  /:,:.:.:  /   ヽ    \      エンジンの換装による効果は  
              /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー     速度だけではなかった
                /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ    
            /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }     高空性能が向上し、
             N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j     航続力も5.25時間(2100km)から
              ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ      5.8時間(2474km)に増大した。
                    `ヘ:ゝ    .'    小/ 
                      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
               _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
             /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ       しかし一方で、実用上昇限度は
              /  | l:l   l     l   l::l l      110mほど低下した。
               l  ヽハ    l    l  //  |
            ハ  ヾヽ  l   l  // l l

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

エンジンの変更に伴って、機体各部にも変更が加えられた。

プロペラ直径の増大、主輪の大型化、装備の変更、
燃料搭載量の増加などにより、
全備重量は4822kgから5050kgに増加した。

そのため翼面荷重も増え、着陸滑走距離が100m増大した。
yh010.jpg
この改良型は百式司令部偵察機Ⅱ型と呼ばれる。


Ⅱ型にはこの他、改造練習機が70機ほど存在した。
yh011.jpg


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

直ちに量産に入った新司偵Ⅱ型は、各地で縦横無尽の活躍を見せ、
各国の軍を驚愕させた。



       ∧
       ││  /|\
     ―亠亠./_. | _.ヽ
  /    /_. | | | | |._ \
 /    ./  | | | | | | || | _|
./   くV  | | | | | | | | || || |V7
    |ヘ  |_| |_| |_| | |_||_||_| /
    | |―┬―:、 ‐┴,‐:┬i│     我々の飛行機があれに追いつくには
    | |  `:―┘  └‐' |│     二年はかかるだろう・・・
    | | ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ |│
    | |.      |    |│
    | └ヘ.     |    ハ.j
ゝ_/|/\|    |   |∧__
    |   \    |   ∧ \  \
    ∧   \ __| / | 〉  |

      イギリス軍


持ち前の高空性能と高速を活かし、敵地奥深くまで侵入、貴重な情報を収集し、
迎撃機を悠々と振り切って去って行ったのである。


          ___
         ξ _ ヽ
 ムキー !       ̄ ├-┤   /
    / ̄ ̄ ̄\)〆 |    くやしいザマス!
    |       \ |   
    ‐∩∩―┐   ||   あれは絶対にドイツの技術で
     |・ ・   |   |│   作られたに決まってるザマス!!
    ┗ ^ ┛ |    | |   \ 
    /777^l |    || 
    ) ̄ ̄_ノ__|   lヽl|  
  ,―  ̄ ̄_η_|/V^  |
  l   ̄ ̄|_Ξ)/   |
  `‐―┬┘\/   |
      |        | 
       フランス軍

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

攻撃兵器を持たない百式司偵にとって、スピードはまさしく武器であった。

そのため、現地部隊でも様々に高速化の工夫がなされた。




        ∩___∩
        | ノ      ヽ
       /  ●   ● |    防御用の機関銃なんかどうせ使わないから
       |    ( _●_)  ミ    取っちゃうクマー!
      彡、  ,、、|∪| ,,,ノ     軽量化は高速化の基本だクマー!
      /    .ヽノ  ヽ
      |   _r'゚lニニニl]_ ____/l
fニニニニllニニ|   \[ l===ニニl]}||||||||ll]}コl|====iニコ
|l_,,=-'''~  | \... ヽ'''ニ「_,,,l⌒l。__。_]三i三三iF
      | 〈,,/ヽ___)|ll [`ー'






   ∩___∩        _ー ̄_ ̄)',  ・ ∴.' ,..
   | ノ      ヽ    --_- ― = ̄  ̄`:, .∴)'
  /  ●   ● | __, -'' ̄  = __――=', ・,'   機体をピカピカに磨けば5km/hアップだクマー!
  |    ( _●_)  ミ""_-―  ̄=_  )":" .  ' |
 彡、   |∪|  __,,, _―  ̄_=_  ` )),∴. ) |
/      ヽノ  /    ―= _ ) ̄=_)   _),
(⌒)       /        _ _ )=  _) ,.
. ̄       / 
※このため塗装が剥げてまだら模様になる。




            |_
           〈〈〈 ヽ
           〈⊃\    
            |  |\
   ∩___∩  |   | \
   | ノ      ヽ !   !   \
  /  ●   ● |  /    丿
  |    ( _●_)  ミ/    /   アンテナ支柱を切り落として
 彡、 __  |∪|  /     ( 
/ _| |  ヽノ /           アンテナ線を主翼の端に張れば
(___)    /            5km/hアップだクマー!
   | |



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連合軍が百式司偵に付けたコードネームは「ダイナ」、
兵士たちは「ビルマの通り魔」や「写真屋のジョー」というあだ名で呼んだ。


    |┃
    |┃三    ,ィ, (fー--─‐- 、、
    |┃.    ,イ/〃        ヾ= 、
    |┃   N {                \
    |┃  ト.l ヽ               l
 ガラッ.|┃ 、ゝ丶         ,..ィ从    |
    |┃  \`.、_    _,. _彡'ノリ__,.ゝ、  |     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |┃三 `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ    <  写真屋のジョーが現れたぞ、
    |┃.    |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ     |   この基地は壊滅する!
    |┃三  ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐'  ,ン       \____________
    |┃      l     r─‐-、   /:|
    |┃三     ト、  `二¨´  ,.イ |
    |┃     _亅::ヽ、    ./ i :ト、
    |┃  -‐''「 F′::  `:ー '´  ,.'  フ >ー、
    |┃    ト、ヾ;、..__     , '_,./ /l


         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・
.
ミミ:::;,!      u       `゙"~´   ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ  ゞヾ  ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr
ミ::::;/   ゙̄`ー-.、     u  ;,,;   j   ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\   ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  /
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \..,,__
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ
ヾヽ     l      `  `ヽ、 l  ./  ヽ      l         )  ,; /   ,'    '^i


そして彼らは恐れた

写真屋のジョーが来た後には必ず日本軍の爆撃があると

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               /.:.:.         \        新司偵Ⅱ型は日華事変の末期から
                  /:,:.:.:  /   ヽ    \     太平洋戦争初期にかけて、常に優速を保ち続けた。
              /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー 
                /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ   
            /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }     しかし、戦争という極限状態は技術の進歩を加速させる。
             N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j
              ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ
                    `ヘ:ゝ    .'    小/        P-51やP-38といった高速戦闘機の出現、
                      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
               _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_        レーダーの発達による迎撃機の待ち伏せ等、
             /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ
              /  | l:l   l     l   l::l l
               l  ヽハ    l    l  //  |       新司偵Ⅱ型の性能をもってしても
            ハ  ヾヽ  l   l  // l l       偵察の危険性は徐々に増していった。



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昭和18年11月にはⅡ型に高々度性能向上の試みが成されている



    ブオォォォ        |                             , ‐‐-、
                  ||                            /   |  l
         l   ,┬'T'l ̄| ̄ ̄ ̄ ̄``゙゙゙l''''l―-t 、___          ./     |  l
      ,,,,---ll-,゛┴┴_,------ , □  L__|__|__|_>―――---/     .|   l
    〈、 _,,,lll|゛ ̄丁|,/       \         (;;;;)         ←===→|   l
     ` (,,___|   .|__|` ー―――――`)ー- 、       ____,,,,,, 二 --┴‐゛´
        lll|、  |__|___|........二-‐´―――― '''''''''' ゛゛          ♭
        ll ` ̄  l___>
          l      ll
              (○) 


           > '" ̄`` <
           f´       ,.  _ <
         .j !  ☆   \_  `  、ヽ
         ./ j_      i        ソ
       _,.才'¨ ̄¨` ミ .,_!        |
      `¬//; 二 ー- ,_ `` ミz_、   !
        'マ'",-ミ、、__, =ニー、-ェ彡≧ェ,:′    発動機に酸素噴射装置を追加したんだ
         乂ー-’ソ¨{. 仁.・ヽ_,.斗'⌒};|
          {  ̄< _,._ 、  ノ  イ '//!     まだ実験が必要だけどね
           ハ (- 、     ̄  '" T彡'"′
            i マ' `ー_才  / .{
          \ゝ¨´   ,. イ  ト、
           /ヽ- ≦    ,.ィソ ヽ
     _,.  - /´ r '"ヘ   _,. <: : /  ‘,
 ,.ィ'"    / } }:i: : λ λ: : : :/   / ヽ、
/ |      ./ , ヘ. !:ヽ/ } /: ヽ/   /     \
  .!    ノ/  .〉!: : : :ソ: /   /       ,ヽ



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                              ',〈´         `ヾ
                   i            ',‘,          !
  l\        ┌:,    ,!'|   ` .       ノ i      ___′
   ! | !ヽ. ,、 |\_|| ’ j  i! i    ,-、、 , ィ  オマ777///////ヘ   アーーーッ !!
    ! .| l l.|゙i |「`ヽ`i   { ||   /  / \/f┼─ヾ,ヘ//////∧
   l | l |! l └′/,/ :、,ィl! l! {′/  ;/     乂   ,  i///////}
    ! ヽ、 ̄ `'''  , `   Yl!|:  | |. /  /       /  _' ー〈///////
     ! r 二コ    | 、 ゙リN: ; !li└ヽ/ /゙:、    'r '"  |  マ/////≧
    | |      }'′    i  ;}|! ,/ ,/.    └ '"´ !   `∨lヾ廴,.ィ
    ``'     ,:;:;:,!     ''′ ,. !/ _,,.-'   ヽ        |      .| ',  \
            (''゛ j! ..:;;:==-:、  ゙''"ィi {ヘ!,l .        i  ./i\ヲ、!    ヽ
       〃’ :; {`' ,ィ゛ '′.  ) jj」li|liY、⌒}      _,.斗 _,/ !⌒! ヽ  、 /\
             j∨il!ィ' {’      へヾ;;イ        ̄ i     |    ヽ〈   ヽ
       ’ λ' ,j、l! / 、     ., ,il{ ,゙!j!;|   :     /‘,λ  .!     .', ヽ   /
          ゙ハ! ;. ゙:、     j|   '/'}′ ,    / /ヽ' ヘ  |      .', / /
            じ:、 i,'  ゙:、 ,,.,   ′彳レ/      i  {     〉 !     ./__/
        __   _,ゝ、;_    ゛:|!  ゙ ,rカ  ̄     |_!   / /     r┘ /_
      _  ̄`ζ」'(´ ヽ  j! ゛ ,ィ彡′_. -  r__┘ !   .{  ヽ    ゝ、ー, ,i_}
        二 ニ ゙て∠rιク_;.,、_,ー-'^- =ニ_     Yノfノ    /  /        |!′


試験中に液酸装置の爆発事故が発生

危険なので、この試みは中止された

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昭和18年9月



独立飛行第70中隊の市川中隊長は悩んでいた。

新型のスピットファイアと新司偵Ⅱ型の速度差がほとんどなくなってしまい、
任務に支障が出ていたのである。


              . .-―――-. .
           /: ノ⌒)ノノ⌒フ彡\
         /: : :/           \
        /: : : :/
        |: : : : {_        \
        |: : : : : 〉  ー┬‐a┬′ },   }   先月はダーウィン方面に出した三機の司偵が
        |, -=ミ/     ー=彡  くーa┐′  全て未帰還になってしまった。
       / く |{            |ーく
       V )八 \   /厶、 _ノ,  }
       }ヽ     }  / ,,,,,,  ,,,,, /
        ノ: :ト       / / ̄ ̄ ̄) |     今月は零戦36機の護衛も付けてもらって
        从j {     /  ノ¨¨¨¨ヽ  |      強行したにもかかわらず
        /\ ≧o.。_        } ノ       敵機の猛攻で諦めざるをえなかった。
      ,〈二二ニ=-  _≧o.。__丿
   ̄  \ニニ二卍二] |___「」
 、     `゚ <二卍ニ] |     | |ト _
\》_____/`゚ <]_|     |/〉    ‐-  _

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


               . .-―――-. .
             /: ノ⌒)ノノ⌒フ彡\
            /: : :/           \
         /: : : :/
          |: : : : {_        \
          |: : : : : 〉  ー┬‐a┬′ },   }   ううむ・・・
          |, -=ミ/     ー=彡  くーa┐′  
         / く |{            |ーく
        V )八 \   /厶、 _ノ,  }   もっと司偵の性能を向上できないだろうか
        }ヽ     }  / ,,,,,,  ,,,,, /
          ノ: :ト       / / ̄ ̄ ̄) |    
          从j {     /  ノ¨¨¨¨ヽ  |     
          /\ ≧o.。_        } ノ     
        ,〈二二ニ=-  _≧o.。__丿
 -‐   ̄  \ニニ二卍二] |___「」
ニ=-  、     `゚ <二卍ニ] |     | |ト _
 =- \》_____/`゚ <]_|     |/〉    ‐-  _


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



                      |
          . .-―――‐-. .     /
            〈.: : : : : : : :(⌒ヽ : :\   ─       
         /\(⌒ ̄`\  \: : .       そうだ、   
           /               } : }       確かスピットファイアで、翼端を切断して 
              ヽ} / _厶___}丿:八       速度を向上させたタイプがあったな、
          〈 ___} `㍉(__゚_丿  ヽ:.Y^ヽ
          / く_゚}          }: }/}}
          {    〈_彡^へ、  イ }丿 /      あれを応用できないだろうか?
          \ / ,,,,,  ''''' 、\ | __,/}
            {  「`二二´ }    { くノ
             、〈`ー―‐/     / |_
          ハ `二二´   ,,。<三三ヘ
        ____{____,,。<三三三三ニヘ、____
 ⌒/     / //   // 三三三>゚´        /⌒/⌒/⌒ハ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


                                             ノ ̄ ̄ ̄` ー 、
                                          //^⌒\(\(\\     塚田飛行団長!
.              __,-┐_                           /:/ ,           \:.、
          _/ |  | |                           /:/ /  \   ,      } }:.    ぜひこの方法を
.          / |  |  | |                      { { ____〉 {__彡⌒   } }    試してみたいので
         i |  |  | 〈`ヽ                      {: } `<__゚_>  У(_゚__> 〈: }_    あります。
         | | ノ ⊥ }  }                         「Ⅵ        ';::..    イⅣ}
           {  ___彡'⌒ }                     Y^{ヽ  /,,ト __, イヽ   / |^Y
            i   /    ′                      ヘ_| } / ,-- 、_'''_ \{ |_/
         i|  /    /                         |  /┴┴┴┴ヘ } |
        八  {   /                          ト └┴┴=ニエエノ   /
         /    _j__                         _} \ `¨¨¨¨´  //{_
      _ -=ニ二 ̄   |                           /三卍ヘ\_____/卍三ヘ
     |            /                        __〈三三卍ヘー―‐―'/卍三三〉__
     |         ′                  , ァ 7´      `゚'<三=ヘ____/=三>'゚´    \__
     |     ___,}               / ̄| | | |       / `¨¨¨^ー'^¨¨¨´ \      l 「 Yヽ
     |  _/__/}             /   | | | |ー―――<            ___ >―――| | | i \
     |///__/ }   ___/ ̄ ̄\  |丁丁丁}    「|   \           /  「|   i|丁丁「「 ハ
     |//   /   }_/ ̄ ̄ ̄\ \ \| |:i:i:i:i:i} [    |l|    \             |l|   i|:i:i:i:i:i:|i//
     |/   /   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ \ /八:i:i:i//     |l|                   |l|   i|:i:i:i:i:i:|l/   i
     |        /           \ { { {:i:i/㍉_    |」                    |」    \:i:i:i|[   |
     |      /         _____\\Ⅳ  〝,                              \|[   |



                                 ______
                                _  -‐ ::::::::::::::::::::::::` 、
                         _ -‐::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                        ⌒> ::::::::::::::::::: -=ミ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
                      /:::::::彡 ´    {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
                        レ´          ',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.
いいだろう、市川くん            |               \ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: i
やってみたまえ               |      x=彡ィ     ヽ:::::::::/ ̄\::::::::::: |
                         j }   //'⌒´      {:::::::| / ̄` ';::::::::::|
ただし、一機だけだぞ         ミメ、xく,イ^茫㌢^´    {:::::::| し'⌒Y }:::::::::′
                     `ヾf〉            ハ:::リ (( //:::::::/
                           {|          / ノノ   )//:::::::::{
                          i|         ´     (___/^Y:::::::}
                       〈                    「   从:::/
                          `丁¨´     ,ヽ     /     }/|
                             `こ二=-‐ ´      /   ___八
                            └r‐…'       /_ -‐= ニニニ∧
                              |        /ニニニニニニニ二∧
                            \__、__/ニニニニニニニニ二二∧
                             |ニニニニニニニニニニニ二∧_
                             人_三二ニ=-‐=ニニニニ二二二∧ ≧o._
                        __ 斗<                ̄ ‐-=ニ二\    
                       ∠二二 \      __  --===================--  
                 _。o≦二二 \ \ \__  --============================


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市川中隊長は、第16野戦航空廠の技術者と協議し、
中隊長機を改修することにした。
                           ____
                             /: : : : : : ー─- 、
                         ノ: : : : : : : : : : : : : : : :\
                       /: /⌒\\、: (\: : : : : :.
                         /: /     ` ー=ミ、ヾ^Y: : }
                           {: :{               V :}
              / ̄ ̄ \     .{: :{ }          {  }: :}
               |      \   /^Y:/〈___ \ /  __〉 }:/^.____
               |        ∨ニ{( {:{  く a \{ }K´a⌒>^ }}丿}\\\\ 、
           八          }=八 ){:{    ̄彡} {\ー‐'  }( 八( \\\\ 、
.          /\ヽ         V=∧ハ、    r'   、┐  /{ /............ | | | | |\
.          / ̄ ̄\\__,   ∨ニニY }  { ,,,,,^ー'^,,,,, } / }´} ............ | | | | |  }
       / ̄ ̄ ̄\ 八___,   ∨ニ{   「`ー─ ´\   八} ............ | | | | |  }\
.       /     厂 ̄ ̄「       Vニ\  ノL/ ̄ ̄`)} /ニ/............/Ⅳ:i:i:i:|^〉 /  }、
      /     /       ト  _彡'  }∨ニ≧L二二ニ=ー'/ニニ/....... /  Ⅳ:i:i:i// /´ ̄ ̄\
         /       |          \\ニニ\___/||二/ ̄ ̄    Ⅳi:i// /      \
     | //    ヽ    l     /´   `゚'<ニ||____||/         /`¨¨{ { /   /     
     | /     |    ∨ /         ∨`¨¨¨¨¨¨´     「|       }_/ /  /    
    ∨     |       ∨   /        ∨          |l|       //〈/  /       
     /        |        \   {_/        }             |」    / /^⌒\/       / 
     {   \    '、         >'⌒      /                  / /     \__/ ,  
    {   ‘,   \       /         /            「|     /           \ //
      \   ’,     ー‐/ ⌒ヽ      }/               |」/    /              //  
      \   \     人    }  _,,。< ___    ____/    /                 \  
.          `ヽ   ̄ ̄/⌒ ー‐<「|                  「|     /                   | _
          ` ー―'′    /   |」                  |」   , /               ∨



百式司偵の翼端部は50㎝ほどが取り外せるようになっているため、
この部分を左右各25㎝づつ、垂直に切断したのである。
                                                     
                                            この部分 ↓
                                              _..    -、
                     l`'ヽ、 l   ,-‐ 、        _.... -‐ ̄::::::::::l   l:::/
                 ;;..   .l:::::::::::ヽ、 l( ):)ヽ、_... -ー::::::::::::::::::::::::::::::::::/
              l  ;)`ヽ、  l::::::::::::::__l::::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_::-゙゙´
              ゝ‐´::::::::ノ--- l:::::::: ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,, -゙゙´
,,,,------――'':':':':' ̄::::ヽ:::::::::ノ::::::::::::::l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,,,,-゙゙´
 ヽ、_::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: -゙゙゙´   
      ̄ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙̄ー--::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 
                         ヽ:::::::ヽ  
                           ヽ::::ヽ´l_____  
                       _..... -ヽ::::::::::::::::::::_.... -‐´
                       く-:::::::::---:ヽ、l´ ̄ 
                                    ` 

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               /.:.:.         \
                  /:,:.:.:  /   ヽ    \      テストの結果、  
              /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー    最大速度は10km/h増大した。
                /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ    
            /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }
             N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j     ただし、離着陸は著しく困難になってしまった。 
              ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ
                    `ヘ:ゝ    .'    小/ 
                      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
               _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
             /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ
              /  | l:l   l     l   l::l l
               l  ヽハ    l    l  //  |
            ハ  ヾヽ  l   l  // l l


                                  _______
                              ノ: : : : : : : : : :`: .、          いける!
                               /: : : : : :\: : : : : : : :.\
                            /:/⌒ ー―=ミー=ミ(\\\       ちょっと危険だが  
                               /:/           \  \  ヽ :.      性能が向上することは確実だ!
                           /:/                   }: } 
                             i: {        \ } /       }: }
                             |: |  '⌒辷ー=ミ {___彡'⌒ヽ }: }
                           ┌|: | { 〈  9 )ーく 〉ー( 9  〉 } } :|┐     これは中央部に
                           |(^Y   ー―'′/     ー‐'′  Y^)|     意見具申せねば!
                         Vハ    ::::::: /'r'    ヘ :::::::::    ハV
                         -‐{ }     / └ 、_,┘\     { }‐-  _
                    , ァ 7´     ヽ}'\  / 、''''''   '''''' ハ / {,ノ     「 ァ ,
                _/ | | |      }  } ;  }`ニニニニ´{ } {  {       | | |`ヽ
                  /| | | | |     八  {  {\____/ノ    八      | | | | |i
              / i| | | | |         }>。.  `ニニニニ´   .。<{       | | | | || i
                / /l| | | | |       \三\ `¨¨¨¨¨¨´ /三/         i| | | | || |}
                / ̄ ̄`Y⌒ヽ \       \ニ|i>ー─ <i|ニ/        ,//⌒Y´ ̄ ̄\
            /     , ┴‐く \_,〉____/\____,/\____〈/  ン┴‐、    ,
              /   }/  / \ノi:}}'      ]|               |[      (_/ \  \{   '
          〈   /  /   ノ:i:i}}  '《〉  ]|               |[    ,〈》' 人   \  \   〉
          ∧   /    /\i{{   '《〉   \           |i    ,〈》'  /\    \   ∧
            /〈∧     /    } ‘,   '《〉                /   ,〈》'   {   \     ∧∧
           /  〈∧        イ^ ‘,   '《〉           /   ,〈》'     `ト          ∧〉  ,


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    /\___/ヽ
   /''''''   '''''':::::::\
.   |(●),   、(●)、.:| +       ごきげんよう、市川中隊長
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|         報告書は読ませてもらったよ
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::| +
   \  `ニニ´  .:::::/     +
,,.....イ.ヽヽ、ニ__ ーーノ゙-、
:   |  '; \_____ ノ.| ヽ i
    |  \/゙(__)\,|  i |
    >   ヽ. ハ  |   ||

                             ______
                            /: : : : : : : : : :.ミ、
                            /:/` ー―=ミハ八(\
                        / ̄ /          \
                           ; : : /  /           i    恐縮でございます 
                            | : : し  ____}  {ノ⌒ヽ八    何とぞ制式な改造許可を
                            | : : ノ / ,- 。┐ く,-。┐ ′   頂きたく・・・・
                          r=ミ,{    '⌒"    ',⌒ヽ〈
                       /{/^)}{ \  .....ノr_   人  /
                     斗匕{人 八  } / ,,,,,,, `_,,,,、 {ト
                 ´    {i二\__, } { \ニ二二二{ {i  \
               /        {二二爪 '    `こ二二丿 〉   |^i^iヽ
               /         \=二今ー 、       /|    | l| l| l|i
          / ̄ ̄\        \二卍ニ|i\___/}[|    |_l|_l|_l||
        / ̄ ̄ ̄ミメ、         | \=卍||_   _||/}\/ //} l|
        「 ̄ ̄ ̄ミメ、\\_____i|  `ヾi|L三`V´三||/  |l|/// /}
.       / ̄ ̄ ̄ミメ、 \ \          `¨¨\/¨¨´     |l|// /∧
       {/ ̄ ̄ ̄ \\ \ \i  「|                    |l|/,// }
       {         \\ \i|  |l|                   _]/ /  i}\
       {     ̄ ̄ ̄\ Ⅵ]]||  |」        __,r‐/)ーく\\_ l}   ,
        /∧       ̄\\V刈            // / / /--、\\\)    ′
.       ///小          \\リ    「|_       i{ { { {  ト  ト  | Lノ \  }
      //// | ,           \\/  _|l|二ニ=-‐ 八ヽヽ `   し′しし′}   `トミ
.     ///// | ′      ____〉彡'´/ /    {ー\_______    /}    l| l|ヽ
    ////// |  \    //         || |       {ー=彡′ |l|//∧\/。′  l| l| ',
.   /////// |   {___彡'/       || |       {∧,∧}  |l|///∧jj_/     l| l|  }
 
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                       /
      /\___/ヽ       /
     /ノヽ      ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ           なに危険な魔改造やっとんじゃ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl     ゴルアァァー!!
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄   \
  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ   \
 /    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ


                           -───-
                           /:(: : : : : : : : : : :\
                        /:/^´\(⌒ヾヾ^ヽ : : :.
                          /:/          ): : :}     ヒイィィィー!
                         /Ⅳ   } 〃  u:  {: : : }
                         い r‐a‐ミ} {く      ヽ: /     怒られた
                     _ -‐ {{  ー=彡 ㍉`aー┐ }/ } 、
                , ァ7 / /  ハ / r'  ヾー=彡 / /∧丶
             /^Ⅳ | l| l|i   i} {, , ,^ー^, , ,}  /rくニニ',  \__
               /  | |_l|_l|_l|\  八┌ー __ ==、   /三ニニi  / / \_
              .{  | i:i:i:i:i:i:|   ーハ` ー=二ノ  /三三ニ/  / / / /゙〉、
              .∧ / Ⅵ:i:i:|     ^ー---==≦三三ニ/  / / / /゙/
              i| \ \Ⅵ:i:|         \三三三三ニ/    |ー^ー^ー' /    ',
              /⌒^ \ \「「|       `¨¨¨¨¨¨¨´     Ⅳ:i:i:/xく    人
          /      \ ]|」」 __            「「|  \i:i:|///  /  \


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        _ - ───----- ,フ
      / r: : : : : : : : : : : : : . \     新司偵Ⅱ型が能力不足になっていたことが
     ,.-′´`: : : : : : : : 、: :ヽ  . :ヽ    明白であったにもかかわらず、
     /: :/: : : : : :./:   . .ヽ. :ヽ: : ヽ:ヽ   この改造に中央部が興味を示さなかった事には理由があった。
   /: : .l. . . . ..!./: :.l!: :l、: : l、: :ト:ヽ: ト. |  
    j:l: : :|: l: : |:l/: :/ !: ハ: .ハ孑、ト. :!ヽ  
  /:_!: : :t: l: : !l: :./-∀‐ レ  ,ィホT、!|   
  .'´ .! l: : ヘ!: :l:ト/,夂〒`ヽr-{ ヒツlノ:ト    三菱では第二次性能向上型のテストが
.     〉!ハ: {ヽ: T-弌ニツ ノ 、 ーj´:/     既に行われていたのである。
    '´ ヽ!=ヘ ヘ   ` ´´  - .イ /    
         ヽ:`T - .. _ / レ     
         j \‐ - 、_!、__
         /      ヽ.jヽ     , 、
           l    _r ニ=、、 ヘ.',  __/  `ヽ、
           |  , 〃/ ̄`ヾミ.トr´r '       >- ' ¨ ´ `>、
.           ト, // /:::::::::::::::::ヽ::::Y     /      / /
        ∨/./::::::::::::::::::::::::l:::::l    /      / /
         ト、/!::::::::::::::::::::::::::l:::::ト、、/   _/、  ソ
            !::::::l::::::::::::::::::::::::::l:::::|  Y--ヘ´/::::::::}- ′


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Ⅱ型のさらなる性能向上型試作指示が出たのは意外に早く、
開戦から半年が過ぎたころであった。



                         _ ,-‐、
                       /O \ )
                        |. °  | ̄ ̄ ̄ \
   敵機の進歩は           \_,/         \
   思ったよりも早いよ          /               ヽ
                      /  ノ     `ヽ     |
   久保さん、            |    ●    ●       | 
   今のうちから試作しといて  ヽ ⊂⊃、_,、_, ⊂⊃     / 
                       \_ /⌒l        / 
                        l/  /三三三三三l.


          ____
        /      \
       /  ─    ─\     ハハッ ワロス
     /    ⌒   ⌒  \   
     |       ,ノ(、_, )ヽ    |   もうキリがねーんだお
      \      トェェェイ   /   
       /   _ ヽニソ,  く     


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                                         _
  注文は以下の通り                        /O \
                                        |. °  |
                                       \_,/
 ○最大水平速度650km/h                       |
                                       / ̄ ̄ ̄ ̄ \
 ○航続時間をさらに一時間延長               /            \
                                     /               ヽ
 ○Ⅱ型よりも着陸を容易に、                /  /      \     |
                                   |    ●    ●       |
 ○発動機は三菱のハ112三型で            ヽ ⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃    /
                               /⌒ヽ_\    ゝ._)      / /⌒i
  18年の6月までには審査終了したいから   \ /:::::/;l三三三三三三三l /  ./
.  17年12月までに完成させてね           /:::::/ |_      ___ ヘ、__/



      ____
    /―  ―\
   /  ⌒   ⌒ \
 /    _ノ 、_! ヽ  \     要するに、とにかく今より速くすれば
 |      トェェェイ     |     いいんだお
 \     ヽニソ    /




    / ̄ ̄\       厳しい要求なのは毎度のことだが、
  /   _ノ  \      陸軍機の場合は要求がはっきりしてるのでやりやすいな、
  |    ( 一)(●)    
  |     (__人__)     まぁ安藤さんや故藤田さんのおかげなんだが
   |     `⌒´ノ     
   |   ,.<))/´二⊃   
   ヽ / /  '‐、ニ⊃    
   ヽ、l    ´ヽ〉     海軍の場合は、設計内容にかなり干渉してくるし、
    ,-/    __人〉     スピードなのか運動性なのかといった、
   / ./.   /    \     どの性能を優先させるかがはっきりしないことが多い
   | /   /     i \


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

      _____     
    / ―   \          指定された発動機ハ112は
  /ノ  ( ●)   \       離昇出力が1500馬力なんで、
. | ( ●)   ⌒)   |       パワーには不満はないんだお
. |   (__ノ ̄    /
. |             /       ただ、直径がハ102より100㎜も大きいから
  \_    ⊂ヽ∩\      空気抵抗も重量も増えるお
    /´     (,_ \.\
.    |  /     \_ノ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

                             ____
                           /⌒  ⌒\
   まずはカウリング形状の       /(●)  (● )\
   再設計だお              /::::⌒(__人__)⌒::::: \
                         |      |r┬-|      |
                          \    `ー'´     /
                        /              \


            ,...:::::::::::....、
          /川レ´ ̄`ヾヽ、
         /   ////   ヽ:ヽ
         l          l::::ヽ
         |==- 、__ x‐==ヽ|:::::l       私の出番だな
          n! ゙_|::j ! ::.|、l::j_  jレ`ヽ
         { |ー―'├ 、`ー一' / l j|     新しいカウルの開発を急ごう
         ヽl , , , , , ,; ;,; ; ;,,,,;;Y´ノ
          ヽ;''""-‐-' "'';;;;片´
             ヾ;;,,, ⌒ ,,,,,;;;;/ |
              ト、;;;;;;;;;;;;;;/ / |、
           ,人 `ー "´ /,イ l|、
        , イ/  `ヽ、,x≦´   〉≧、_
       イ/  |l   /::::::ヽ、   //  l丶`ー-=、_
  > ´  〃  |lヽ_./ l:::::::::∧  / /   l 丶     ≧、
/     /   |l   〉≒〈 `´  /   l        ヽ
      /    |l   /::::::::|     /    l
       /    |l  /::::::::::|   /       l

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

      _____     
    / ―   \          さて、航続力延長の要求に応えるためには
  /ノ  ( ●)   \       燃料タンクを追加するしかないんだお
. | ( ●)   ⌒)   |       
. |   (__ノ ̄    /       胴体前部に200㍑タンクを増設して、
. |             /        胴体下面に落下増槽を取り付けられるようにするお
  \_    ⊂ヽ∩\      
    /´     (,_ \.\
.    |  /     \_ノ     発動機重量の分も含めると重量がかなり増えるんだお


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

           ____
         /      \
        /  ─    ─\   主翼強度を向上する必要があるお
      /    (●)  (●) \
      |     (__人__)   |  強度計画は東條くんのチームに頼むお
       \     ` ⌒´   ,/
      ノ      ー‐   \


          ____
       /        \
        |  ─    ─ |     わかりました.
        | (●) (●) |
       | \(__人__)/|     ちょうどいい機会ですから
          \ | `⌒´ | /     新人の池田に強度計算の
         / `''''''''''''''''´ ヽ     経験を積ませましょう
       /           ヽ
       |           | |
       ヽ_|         |丿
        |         |
         東條輝雄 
        (1914-2012)


          ____
        /     \
      / ⌒   ⌒ \    池田です。
    /   (●)  (●)  \  よろしくお願いします。
     |      __´___     |
    \      `ー'´    /
     ノ           \
        池田研爾


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


          / ̄ ̄ ̄\      防御用の機関銃はもう最初から付けないんだお
         /  ─   ─\     
       /    (●)  (●)\    敵機に囲まれたら応戦するよりも
       |       (__人_)    |    逃げたほうが生存率が高いんだお
       \      ` ⌒´  /
       /    __    \
      /     r'゚lニニニl]\__ヽ   /l
     fニ|    |llニニ[ l===ニニl]}||||||||ll]}コl|====iニコ
     |l_,,|  ヽ─ ⊃)「_,,,![。__。mm]三i三三i三F
       \____/. |ll [`-' `─´    ̄ ̄ ̄

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

             (ヽ三/) ))
         __  ( i)))
        /⌒  ⌒\ \
      /( ●)  (●)\ )     そして、さらに空気抵抗を減らすには
    ./:::::: ⌒(__人__)⌒::::\     これしかないんだお
    |    (⌒)|r┬-|     |
    ,┌、-、!.~〈`ー´/    _/
    | | | |  __ヽ、    /
    レレ'、ノ‐´   ̄〉  |       風防の段をなくして、機首を流線型にするお!
    `ー---‐一' ̄

yh012.jpg


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

昭和18年3月

予定より遅れてⅢ型の試作一号機が完成した。


                                                    , 、  
                        |                         / | ヽ
   、--...._        _,,,. -、 --┴-----  ..,,,__         - ―  /  .|  |
    ` '‐ 、 `゙゙`'二,- イ  )―-)_ |__l     _ ヽ-ヽ‐`┬-...       /    |   l
        `,/'",/" ―┴―┴―┴ _,.二±___L」_ ヽ_⊥_⊥/  ゙゙̄'''ー'  _  |  l
       ,・"" :l( ,         ,.'"、    l l  _二―-___ ____(;;;)__`'二二±==--
       `--、ノ`ー-....ニ_;;;;;;;, ― ;;;ヽ     ,/    < ___.....  -―――― '゛
         弋,,,___::.:.:.:±弋__;;;ノ     l;;`;;;;-::::―;;;; ̄ノ
                    弋、 .......;;;;;;;;ノ;;;;;;;_::::; - '
                      ``ー― ´





        _ - ───----- ,フ
      / r: : : : : : : : : : : : : . \    
     ,.-′´`: : : : : : : : 、: :ヽ  . :ヽ   この頃になると、三菱の設計室も多忙になり、
     /: :/: : : : : :./:   . .ヽ. :ヽ: : ヽ:ヽ  新人の池田技師も審査の立会いに行かされた。
   /: : .l. . . . ..!./: :.l!: :l、: : l、: :ト:ヽ: ト. |  
    j:l: : :|: l: : |:l/: :/ !: ハ: .ハ孑、ト. :!ヽ  しかし、軍人からは若造と見られてしまい、
  /:_!: : :t: l: : !l: :./-∀‐ レ  ,ィホT、!|   なかなか言うことを聞いてもらえなかったらしい。
  .'´ .! l: : ヘ!: :l:ト/,夂〒`ヽr-{ ヒツlノ:ト   
.     〉!ハ: {ヽ: T-弌ニツ ノ 、 ーj´:/
    '´ ヽ!=ヘ ヘ   ` ´´  - .イ /    
         ヽ:`T - .. _ / レ     
         j \‐ - 、_!、__
         /      ヽ.jヽ     , 、
           l    _r ニ=、、 ヘ.',  __/  `ヽ、
           |  , 〃/ ̄`ヾミ.トr´r '       >- ' ¨ ´ `>、
.           ト, // /:::::::::::::::::ヽ::::Y     /      / /
        ∨/./::::::::::::::::::::::::l:::::l    /      / /
         ト、/!::::::::::::::::::::::::::l:::::ト、、/   _/、  ソ
            !::::::l::::::::::::::::::::::::::l:::::|  Y--ヘ´/::::::::}- ′


               ___
            /      \
           /_,ノ   \  \      何しろ大学を出てから
          / (ー)  (ー)   \    まだ半年程度ですし
           |      '         |
   ,'⌒ _ \   ⊂ニニ⊃   /
   ヽ_ノ   /          \



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


Ⅲ型の審査を担当した片倉少佐がまた曲者で、

陸軍の異端児で自己主張が強く、喧嘩が絶えないことで有名であった。


      / /ニニニニニニニ≧ 、
       {/ニニニニニニニニニニ\
     \{ニニニニニニニニニニニニ\
       ーァ≦/⌒Vニニニニニニニ ハ    この飛行機は出来損ないだ、
       /  {_  }ニニニニニニニニ }
        〈 {_.イlilヽ〈ニニニニニニニニニニ}    作り直してもらおうか
       ) リ_) }ニニニニニニニニニ}
        _/    ノ|ニニニニニニニニニ/
     〔         |/ ̄〈  }ニニニニニ/
       l     u   ノ /ニニニニ/
       |=⊃    ー<{ニニニニ{
       {         |ハニニニリ
       ー──┐    .>}ハハ}ノ
             |,x<´   /ニニ∧
         _/     /ニニニニ人_
         { / }  /ニニニニニニニ≧ 、
        {ニニノ /ニニニニニニニニニニ∧

              片倉恕


         ____
       /     \
.    /   ノ '  ヽ\       うちの久保さんも頑固で
.  / /)(ー) (ー)u\     自己主張が強いですからね、  
  | / .イ    '       |
.   /,'才.ミ).  ⊂つ  /     二人が出会ったら
.   | ≧シ'        \     どんなことになるかと心配でした。
 /\ ヽ          ヽ



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


        / ̄ ̄ ̄\
      / ノ    ヽ \     ところが意外や意外、
     /   (●)  (●)  \   これが実に良いコンビになったんです。
     |      __´ _     |
     \        ̄    /
 ⊂⌒ヽ 〉          く /⌒つ
   \ ヽ  /       \ ヽ /



           _____、
        x≦ニニニニニニニ\
       /ニニニニニニニニニ}|l|
.      /ニニニニニニニニニニノノi}    俺たち軍人がこんな威張ってるってぇのに、
     イニニニ{ rzzzzz、 `} | ̄|__ノ    久保さんは敢然として自説を曲げないんだ、
      {ニニニ〉 , --、   ノ _⌒|  
      ∨ニニ{ (___(Cノ   (rュ)ノ      「これが一番いいと思うからこうするんだお!」
        { ) |リヽ        |   |   |l     だってよ
.       \__,、  ┌ 、    〕 |   |l|
         |二/\ 乂‐三三ヲ }  ノノ
   ____人lr{  \ `¨¨¨´.ノ
  /ニニニニ∧\      ̄∧_____     面白い人だな、久保さんって
. /ニニ二二二∧ \__   / |ニ二二ハ
/ニニニニニニニ∧/⌒}/イ }ニニニニ}
ニニニ//)-、ニ∧\{ニノ }イニニニニ{
ニニニニ`(//_>ニニ}_ノニ{__.ノニニニニニ\
ニニニニ`¨`´ニニニニニニニニニニニニ
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

       ____
     /       \
    /  _,ノ   ー \     この二人、仕事中は
  /   (●)  (●) ヽ    激しい議論を交わすんですが・・・
  |  u.    '      |
  \       - ―    /
   /            \



     { {ニニニニニニニニニニニ\}  ダメだ!
     乂ニニニニニニニニニニ__/  
.      /´⌒/ ̄\ニニニニニ\   この程度の改修で満足しろと言うなら
     / /二ヽ  }ニニニニニニ}   
.     {イ⌒ヽ  /ニニニニニ<   俺は審査担当を辞めるぞ!
     ノ fリ  }  }ニニニニニニニ}   
   _/   ー┘ }ニニニニニニニ}    
  〔         |ニニ=-  }ニニニ⌒\
   L.ィ二二ヽ     〉   /二ニニニニ}\
       }ニ}  、_ イニニニニニ/  }/⌒∨⌒∨⌒∨⌒∨⌒
       }ニ}        {二二二ニニ/
   {⌒¨¨¨¨¨´   l| |l 人|ニニニニニノ
   人_____   l| |と⌒\ヘ__リ
        ,x}    l| | (_〉  〉 〉\__
.      / /|    l| |/   / /  }ニ\
   __ イ二//{ /il| |      / //ニニ:\




         /  ̄  ̄ \      
        /  ::\:::/::  \    無茶な要求は聞けないんだお
      /  .<●>::::::<●>  \
      |    (__人__)     |  強度、剛性が強すぎればいいというもんじゃなく、
      \    ` ⌒´    /  上昇性能や運動性とのバランスを保つ
       /,,― -ー  、 , -‐ 、  一点というものがあるんだお
      (   , -‐ '"      )
       `;ー" ` ー-ー -ー'


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

        ___
       /      \
     /   ⌒  ⌒ \      仕事が終わればサバサバしたものです
    /   ( ー)  (ー) ヽ
    |  u   ___`___     |     僕なんかもう、わかんない世界ですよ
    ヽ、    `ー '´   /
 ⊂⌒ヽ 〉         く /⌒つ
   \ ヽ  /      \ ヽ /





                                 /ー─z...._
                               {/ニニニニニニニ≧ 、
                            { {ニニニニニニニニニ\
                               \ニニニニニニニニニニ、
.                              /,z|zュ )ニニニニニニ二}
  立川の街には               / , - 、 くニニニニニ二二}
  良い旅館が無いからな        } {))  | |ニニニ二二二二}
.                             ノ   ー' ノ|ニニニ二二二/
  俺ん家に泊まれよ           〔_       |ノ ( }二二ニニ/
                            └─┐  _ノ{ニニニ/
                                _ノ     乂二二}
                               {____       \ニリ
                                 ノ≦二二二二ユ
                                /ニニニニニニニ∧
         ____ 
        /⌒  ⌒\
      / (⌒) (⌒)\
     /  ::⌒(__人__)⌒::: \   じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうんだお
     |       |::::::|   ,---、
     \       `ー'   しE |
     /           l、E ノ
   /            | |
   (   丶- 、       ヽ_/
    `ー、_ノ


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

        ___
      /_ノ '' 'ー\       別におかしいことではないんだお 
     / ( ●) ( ●)\     
   / :::::⌒(__人__)⌒::::\    お互いに問題を解決したいという熱意でやってるんで
   |       `'ーnl^l^l  |    個人的な感情がどうのっていうわけじゃないお
   \         l   っ/
             (   ゝ
              i   \


        ≧===≧==\\
   ー≦ニニニニニニニニ}ノ}
   /ニニニニニニニニニノ
  イニニニニニニニニニニミヽ      設計者とテストパイロットは
  /イニニニ/ /_{__    ノ___ノ } ノ     仲が悪くちゃ勤まらない、
  /イニニニ{ /´ ̄`    `ヽ〉
   /イニニ} r 夕   (_タ|       だから喧嘩といっても心得たもんで
   〈/⌒ヽ|   ̄     {   |       破局になるようなことは絶対に言わないのさ
    { ⌒) ヽ       〕 |
    {\_,、     ... _|___    お互い妥協できるところはして
    フニニ> __ __´_.ノニニニ    歩み寄って・・・
      ̄}ノ}ニノ}    |\ニニ∩ニ
  ─一'´|ニ| { ∧    } {\ノ \   そういう加減の仕方とか、
       |ニ| } ∧  ノ ハ} 人      何ていうか波長のようなものが
       |ニ| 〈ノ\{  { //    | \    合ってるんだろうな、俺たちは
       |ニ|     マニマ    /||_|


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


         / ̄ ̄ ̄\
       /  _ノ   ヽ_ \    片倉さんの奥さんがまたいい人なんだお
      /   (>)  (<) \
      |  ::::::⌒(__人__)⌒:::::l   こないだは弁当作ってくれたんだお
      \    |r┬-/   /
.   グッ /⌒/^ヽ、`ー'´ ,ィヽ、
      /  ,ゞ ,ノ      ,  \
     l /  /       ト   >
       ヾ_,/          |/ /


          /     |l| l| || |l!/ ̄ ̄==彡彡||| ヽヽ
          /  /〃l |HlA|l|! |.|l   ‐-、 彡ソリ、 ヽi     ⌒ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒ ⌒
    ⊂=   // /l l| | |l! ,,,,,_└! リ   ,,,,__ ` 彡/|  |l   (  うちの気難しい主人と
        〃.  ||l ||」"〃ro、      ゙ro、ヾ= シリ. |  l!   (  お友達になってくれる人なんて
        /   |||」" ~  !;;;ノ     !;;;ノ   シ〈 l |. |  ○  そうそういないわ、
   ι  /   / l. l `ー- :::::::::::::... ー‐ '  ,. | .l | | O (  大切にしなくちゃ
  __,,,,___/  /    \|     〈        /ノ. | | |°   ( _ _ _ _ _ _ _
/´   \//   / 人    r ‐‐‐‐、    /7 | | | /  _,,,,,__
       Y/   /   へ、   `ー一''゙   // /. ルレ′/    ヽ
   ど   ゝ / / // |,f´゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ヽ_〃/  __/
   う   > ,,-‐''''゙゙゙゙""゙]:::::::::::::::::::::  :::::::: ト、''''‐、\     お
   で   l/ 十 十/ j777777777777777゙i l 十ヽ|   む
   す   |-‐'''''‐ゥ/   |イ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|' `ヽ-= |    す
   か   |十 /ミl´    l L____,----‐'゙  ト、 |    び
   ?   |  l三l、  、ヽ、`ー-、ミミミミ ゝ-----'    lミ|    `
        | 十!、彡ニ=T\二ニンミミミミミミ,ニ=‐‐ニ、_ノミ八
.       |   十  ノ    `゙゙゙゙゙゙▽゙゙゙ー''''''" |ヽ--''"  `、



久保技師と片倉少佐は戦後も良き友人であり続けたという。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



               /.:.:.         \        昭和19年3月、基本審査終了
                  /:,:.:.:  /   ヽ    \     
              /.:.l:.:.:/:/   :/  ', :l   ヾ`ー    Ⅲ型は高度6000メートルで630km/hを記録、 
                /!:.:.|:.: l/  〃 / j } :|    ハ     残念ながら目標の650km/hには届かなかった。
            /イ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ム_/| l  l }
             N:.ハ:.:.:lィfアト/ レ ィ=ト | /| ∧j    しかし、高空性能の向上により、8000~10000mの高空では
              ヽム:.} c;_j    c;リ ル iレヽ     Ⅱ型との速度差は大きなものとなるので、
                    `ヘ:ゝ    .'    小/       陸軍を納得させるには充分だった。 
                      ヾ:{>、 _ ィ<}/|/
               _, ィr'´ヽ{ ___`} ヽ、_
             /| l:|   | ===|   |:l゙ヽ
              /  | l:l   l     l   l::l l
               l  ヽハ    l    l  //  |      昭和19年8月、
            ハ  ヾヽ  l   l  // l l      新司偵Ⅲ型は制式採用となった。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

        _ - ───----- ,フ
      / r: : : : : : : : : : : : : . \    
     ,.-′´`: : : : : : : : 、: :ヽ  . :ヽ   尚、審査中の3月、
     /: :/: : : : : :./:   . .ヽ. :ヽ: : ヽ:ヽ  推力式単排気管の採用が指示され、
   /: : .l. . . . ..!./: :.l!: :l、: : l、: :ト:ヽ: ト. |  テストの結果、約12km/hの速度向上が確認された。
    j:l: : :|: l: : |:l/: :/ !: ハ: .ハ孑、ト. :!ヽ  
  /:_!: : :t: l: : !l: :./-∀‐ レ  ,ィホT、!|   
  .'´ .! l: : ヘ!: :l:ト/,夂〒`ヽr-{ ヒツlノ:ト   この単排気管は後期生産型に実施され、
.     〉!ハ: {ヽ: T-弌ニツ ノ 、 ーj´:/   消焔効果を改良することもできた。
    '´ ヽ!=ヘ ヘ   ` ´´  - .イ /    
         ヽ:`T - .. _ / レ     
         j \‐ - 、_!、__
         /      ヽ.jヽ     , 、
           l    _r ニ=、、 ヘ.',  __/  `ヽ、
           |  , 〃/ ̄`ヾミ.トr´r '       >- ' ¨ ´ `>、
.           ト, // /:::::::::::::::::ヽ::::Y     /      / /
        ∨/./::::::::::::::::::::::::l:::::l    /      / /
         ト、/!::::::::::::::::::::::::::l:::::ト、、/   _/、  ソ
            !::::::l::::::::::::::::::::::::::l:::::|  Y--ヘ´/::::::::}- ′


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



         __, -──- 、       しかし、Ⅲ型が完成したころには既に、
      / /        `ヽ     敵戦闘機の機種にもよるが
      / ,'           \    絶対的優速とはいえない状況であり、 
     /  ! / / ,  ,   } ヽ  ヽ   開戦時のような活躍は望むべくもなかった。
     ,'  │ {, 'i ィレ'レ|  ハ ハ !  ハ
    ,イ   |   |‐‐‐-、 レ' _ム__!_i/ ! }   
   ~ レ、 i  ,ィ≠、     ___ }ノノ}ノ.  
      N,ヘ  V:rソ    {!::jテ//.    
      ` レヽ ! ̄   ' └' //.     それでも百式司偵は終戦まで、
        `ヘ |>、  ‐   , イ/       日本の実用機中、最速であり続けた。
          ,∨- ≧ー≦´W
       ,<ヾ、  \ニミ! `¨ヽ__.    
       /::::\ , ――┘、/, ―‐┤   
       /::::::::::|  ̄ ̄ ̄ iー 'i    , !、
       /::::::::::::レ┐    |  |   {  l


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


昭和19年12月7日

東海地方に大地震発生

┣¨┣¨┣¨/◇ ◇
 ┣¨┣¨/◇ ◇ /
::  :::/// ◇ /◇
 ̄ ̄|\::///⌒⌒///
ロロ|::|:///゙⌒) 丶
ロロ|∧_∧)) ⌒゙)
ロ(((;゚Д゚)つ)) ⌒)
 :⊂   (::⌒゙ ⌒
 ((::丶  つ:
グラグラ::∪:))グラグラ

これにより、新司偵の主生産工場であった三菱名古屋航空機製作所は
ほとんど壊滅状態となった。



                                           r ‐ 、
            r ー - 、                           /  f i
            \    \_                   _ _ _ /   i |
          ミ,- - -'- 、    \ _                \/     | .!
         _=ミ_r-‐,==<ニニ)=- --ヽ- - - 、 _ _ _ _ _, , , - - ‐ ‐ '´     |_ |
    , ィ '" ̄=  `ー'--'-' - - - - - = '    ` ` ー= - - - - - = = = -'`ー、_
   く. | =  ロ ロ ミ  _ _ _ _ , , , , , 、 , , _`_´    (☆) =     ´``ー、  \ノ
    `ー-、_ _ _ _ ミ/´;; ミ  _ ,_-      `ー -、r - - - - - ‐ ‐ ' ' ´´  ̄ \  \
       `~´ ⊂》 ;; ミ /.´ ;; ;;```>      \               `ー - '
           ミ`ー-⊂》  ;; ;;   \      \
           ミ   ミヽ- - ‐ ‐ ‐ ' ´\      \
               ミ          \  (☆) \
                           \      \
                            \      \
                              ヽ、_ _ _ _ _ ノ

続く12月18日にはB-29による爆撃のため、
工場の生産は完全に停止。


          ,, r一-- 、 ,,
        /´         ``ヽ、
      /'               \
     ,;'                  ヽ
.    ノ ,  i      /    ,,   / |ヽ ゙ヽ
    イ i  |   i ,'`メ //  /i  .ト ヽ ヽ
    レ| {   i   |//'´ `メ / / /|  } ト 1
     ',イ   i   r+テ=ミメイ   //'"|´/ / ハ|
      `、ヽ r'メ,  {。;;;;'ソ `   ' ,rz;,y'ノi〃イ .'
       `ハヾ ヘ   i'ー''-    /。シ゚ク /'"
         レ',`'';  i     , `'' / /
          ' i∧ト i,   -   ,イ{ ./   急遽、富山の紡績工場を借り受け生産を再開、
.          ,y}`ヽ |ゝ, _, r '´ リ |/
         ,ノ.:.:.ヽ `', {;;ヽ、.   |i     終戦までⅢ型の生産は続けられた。
       ,;<、.:.:.:.:.:.:.`v'" ^,ヽミ、,
.      /,ニヾ`ヽ.:.:.:.:.:.`彡=ヾ}:||i、
..     //  ` `\\.:.:.:.ヘ  i|:||i丶
     ,' f     ヽ \\:.:.:i  i|.||i ',
    イ i      /' \ヽ.:i_,,_|:ii .{     _ ,,r'''i ┐
.    ,' ヘ      、   ハヾ',|ソ,'/i ヽ ノ,ゝ;;=、ミヾ、 i;;|
    '' ̄',      ',   i ヾ`,〃 》 ,イ、  ̄`ヽミヽヽ,i;;|
       ',  \  ',  :i _,,∨,,,_∠、 ヽ   r- ' ヾ、;;;|
       ',    ヽ、', ,ゝr'     ヽ :} 」´,n`ヽメ'ト、>


各型の総生産数は以下の通りである。


一型 試作機3機、増加試作機5機、量産機26機。

二型 試作機4機、量産機1,093機。

三型 試作機2機、量産機611機。





第三話、終

第四話へ続く






  1. 2015/12/12(土) 19:42:11|
  2. AA劇場
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2

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  1. 2015/12/15(火) 22:13:58 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

このAA劇場を作る際に参考にした書籍を教えてくださいとのコメントをいただきました。
最終回の最後でも書きますが、一足早くこちらでもご紹介します。


●光人社NF文庫 碇義朗著 「新司偵」

●文林堂 新版世界の傑作機№38
       旧版世界の傑作機№64
           「100式司令部偵察機」

●光人社 図解・軍用機シリーズ№4
         「雷電/烈風/百式司偵」

●新紀元社 渓由葵夫著 奇想天外兵器2

上記の中で、NF文庫の「新司偵」をメインにして、副次的に他の書籍の記述を取り入れつつ構成しました。

開発に関するよもやま話や司偵現地部隊の話など、「新司偵」が一番詳しくて充実しているので、百式司偵を深く理解するには必読の書です。
「世界の傑作機」は実機写真が豊富なのが嬉しい本です。
新版、旧版と内容が微妙に違いがあるので、両方持っていて損はありません。
特に旧版のほうには、戦後に米軍が撮影した「百式司偵の製造工場の写真」という珍しいものが掲載されています。
  1. 2015/12/17(木) 22:11:59 |
  2. URL |
  3. 鈴林勝平 #-
  4. [ 編集]

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